キャロル・S・ドゥエックさん著【MINDSET マインドセット】
私を含め、「人生を良い方向に変えていきたい!」という方には読破してほしい一冊となりました📒
どんな時も「しなやかマインドセット」でいると、人生の試練を乗り越える力を与えてくれるよ!という結論です😌
理由、具体例は以下抜粋していきます。
人間の信念は、本人が意識しているといないにとにかかわらず、その人がどんなことを望むか、そして、その望みがかなうかどうかに大きく影響する。また、信念を変えることはーそれがどれほど単純な信念であれー甚大な効果をもたらすことが、すでに実証されている。
(中略)
自分の性格だと思っているものの多くが、じつはこの心の在り方(mindset)の産物なのである。
(中略)
本書で学んだことを実生活にどのように役立てていけばよいかが示されている。つまり、あなたの人生を支配しているマインドセットの存在を認め、その動きをよく理解し、変えたい場合にそれを変えるにはどうすればよいかが記されている。
私の人生を変えてしまうような出来事に出会ったのは人は、研究者になってまだ間もない頃だった。失敗したときにどうするかということに、かねてから非常に興味のあった私は、子どもたちに難しい問題を与えて、それを取り組む様子を観察することにした。
(中略)
難しいパズルを出された10歳の男の子は、椅子を引き寄せ、手をもみ、唇をなめながら、元気よくこういった。「ぼく、なかなかとけない問題って、だいすき!」
汗ばむほどパズルに夢中になっているもうひとりの子は、目を輝かせながらこうつぶやいた。「このパズルをやると頭が良くなるよ、きっと」
どうなっているの、この子たち?私はそれまでずっと、成功か失敗か、そのふたつにひとつしかないと思っていた。まさか、つまずきそのものを楽しむ人間がいるなんて。この子たちはエイリアンだろうか。いや、何か重要な秘密を知っている子どもたちかもしれない。
(中略)
つまずきを天からの贈り物にしてしまう「マインドセット」とはどのような心の持ち方なのだろう。この子たちは、努力すれば頭が良くなると信じている。そして実際、どんどん賢くなっている。づまずいても落ちこんだりしない。落ちこまないどころか、そもそもつまずくことを失敗とは考えておらず、何かを学びとるチャンスだと思っている。
あなたのマインドセットはどちら?
20年にわたる私の研究からわかったことだが、どちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てくる。
(中略)
でも、どうして?見方を変えただけで気持ちががらりと変わり、人生まで変わってしまうなんて、そんなことがあるのだろうか。
自分の能力は石版に刻まれてように固定的で変わらないと信じている人ー「硬直マインドセット」の人ーは、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない。
(中略)
教室でも、職場でも、人づきあいの場でも、自分の有能さを示すことばかりに心を奪われている人を私はこれまでたくさん見てきた。
(中略)
それとは違った心の持ちようもある。
(中略)
しなやかな心の持ち方、「しなやかマインドセット」である。その根底にあるのは、人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念だ。
もって生まれた才能、適正、興味、気質は一人ひとり異なるが、努力と経験を重ねることで、だれでもみな大きく伸びていけるという信念である。
じつは、ダーウィンもトルストイも、幼少時には周囲から凡庸な子だと思われていた。
(中略)
思いどうりにいかなくても、いや、うまくいかないときこそ、粘りづよい頑張りを見せるのが「しなやかマインドセット」の特徴だ。
同じ出来事なのに結末が大きく異なる
あなたは学生。今日はさんざんな目にあった。
「朝、授業に出席する。自分にとってきわめて重要で、しかも大好きな科目。ところが、返されて中間試験の成績がC+だったのですっかり落ちこんでしまう。
夕方、帰宅しようと車に戻ると、駐車違反のチケットが切られている。
ガックリきたあなたは、親友に話を聞いてもらおうとして電話をかけるが、何だかそっけなくあしらわれてしまう。」
こんなとき、あなたならどんなふうに考えるだろうか。どんな気持ちになるだろうか。どんな行動に出るだろうか。
硬直マインドセットの人に尋ねると、このような答えが返ってくる。「拒絶されているような感じがする」「自分は完全なダメ人間」「価値のない最低の人間」「ろくでなし」。つまり、その日の出来事で自分の能力や価値が決まってしまったように感じるのだ。
そしてこんなふうに考える。「なんてみじめな人生」「生きていてもしかたない」「暗い人生、愚かな自分、いいことなんて何もない」ー。
ちょっとまって!もうダメだの、生きていられないのって、たかが成績や駐車違反や電話のことで?
よほど自尊心が低い人たちなのだろうか、それとも、徹底的な悲観主義者なのだろうか。いやいや、この人たちだって、ものごとが順調に進んでいるときは、しなやかマインドセットの人と同じくらい自信にあふれていて、楽天的で、快活なのだ。
ところが、なにかにつまずいたとたんに、「こつこつ地道に努力するなんてまっぴら」「なにもしない」「やけ食いする」「音楽にふける」「部屋にこもる」「めそめそ泣く」「ものを壊す」ー。
(中略)
取り返しのつかないことなどひとつも起きていない。それなのに、硬直マインドセットの人はこの程度のことで自分はもうダメ、どうにもならないと思ってしまう。
(中略)
では、しなやかマインドセットの人たちはどんなふうに考えるのだろう。
「もっとしっかり勉強しなくては。車をとめるときは注意しよう。友人はあの日、何かいやなことがあったのかもしれない」「C+は、もっと身を入れて勉強するようにという警告だろう。でも後半が残っているので、成績を伸ばすチャンスはまだある」」
このような反応がほとんどだ。では、どのように対処するのだろう。
「気持ちを入れ替えて次の試験に備える。あるいは、勉強の仕方を変えてみる。罰金を払い、こんど友人に会ったときに、何があったのか尋ねてみる」
(中略)
いやなことがあれば、だれでもみな落ちこむ。それはマインドセットとは関係ない。
(中略)
けれども、そんなときでも、マインドセットがしなやかな人は、自分をダメと決めつけてさじを投げたりしない。苦境に追い込まれても、失敗をおそれず試練に立ち向かい、こつこつと努力を積み重ねていく。
自己洞察力-自分の長所と限界を把握しているのは?
自分の能力を正確に評価するのは、だれにとっても難しいことだが、特にそれが苦手なのはどのような人たちだろうか。
その結果、自分の業績や能力に見当違いな評価を下すのは、硬直マインドセットの人たちであって、しなやかマインドセットの人たちは驚くほど正確な判断を下すことが明らかになった。
考えてみれば、これは理にかなったことと言えるだろう。しなやかマインドセットの人のように、能力を伸ばすことができると信じていれば、現時点での能力ついての情報を、たとえ不本意であってもありのままの受け入れることができる。
(中略)
ところが、硬直マインドセットの人のように、もう伸ばしようのない能力が値踏みされていると思うと、どうしても受けとめ方がゆがんでしまう。都合の良い結果ばかりに目を向け、都合の悪いことは理由をつけて無視し、いつの間にか本当の自分を見失ってしまうのだ。
結果、「しなやかマインドセット」でいると、自分を把握でき、人生の試練を乗り越えやすいよ!という本です📒